ゆるくまじめに合気道

難しいことはよく分からない。でも合気道は楽しい! そんな非ストイック人間が、日々の稽古で気づいたことや考えていることについて書き連ねます。未経験者や初心者のお役に立てますように。

意識・考え方 稽古について

昇級・昇段審査は最高の見取り稽古!

投稿日:2018年12月2日 更新日:

こんにちは。
合気道三級のばーやん(@yurumaji_aikido)です。

昨日、僕が通っている道場で昇級・昇段審査がありました。
僕は稽古日数が全然足りなかったので今回は受けなかったんですが、審査の様子を見ているだけでも非常に勉強になります
まさに最高の見取り稽古!
そのとき気付いたことをメモ形式で書いたので、そちらもよろしければどうぞ)

今回は審査を見ることでどんなことを学べるのか、具体的に書いてみようと思います。

「自分が受けないから審査には行かない」という人はほとんど居ないとは思いますが……。
もしあまり気乗りしないという人が居れば、これを読んで少しでも積極的に参加してもらえたら嬉しいです。

いろいろな技を客観的に見られる

一番大きなメリットはこれですね。
普段の稽古では他の人たちの技を横目でチラチラ見ることくらいしかできませんが、審査のときはじっくりと見ることができます。
技を客観的に見るという行為は、自分の頭の中を論理的に整理するために必要不可欠ですからね。

審査のときと通常の見取り稽古で違うのは、いろいろな技を一連の流れで見られること。
日常の稽古は技を一つずつ行いますが、審査はそれぞれの級や段に応じて決められた技をいっぺんに行っていきます

五級であれば 2 分もかからずに終わりますが、僕が前回受けた三級になる頃には 5 分前後。
今回受けられた二段の方は、実に 10 分以上も技を掛け続けていました。

普段の稽古でこれだけの技を続けて見ることはまずありません。
いつも自分が稽古している技との違いを見て驚くこともあるんじゃないでしょうか。
僕は毎回新たな発見や疑問をたくさん得ています。
勘違いしていたことに気付くことも多々ありますが……(^_^;)

さらに重要なのは、技と技の繋ぎの部分ですね。
あれだけ多くの技をスムーズに続けて行うためには、一つの技を終えたときには次の技の準備をしておく必要があります
そのためには正しい姿勢で技を終える必要がありますし、相手の動きをよく見ながら次の技に入るタイミングを図らないといけません。

もちろん相手との呼吸も重要になります。
こちら(取り)がしっかりと意思表示をして、相手を導かなければ美しい技にはなりませんからね。

同じ技でも一つずつ区切ってやるのか、一連の流れの中でやるのかでは、意識や身体の動作もまったく違ってきます。
このあたりにもぜひ注目してみてくださいね。

いろいろな人の技を見られる

審査では「いろいろな技」を見られると共に、「いろいろな人」の技を見ることができるのも大きなメリットです。

同じ技でも行う人が違えばまったく違いますからね。
特に上級者になればなるほど、それぞれの体格や能力に応じた工夫を重ねてきているので、その違いは明確になってきます

もしあなたが何かの技や体捌きなどで悩んでいるのであれば、似たような体格の人の審査を見れば何かヒントがあるかも知れません
一つの技を見るだけでは分からなかったことでも、いくつかの技を見たときに何かしらの共通点があったりします。
本当にちょっとしたことだったりするんですよね。
それを発見するだけでも今後のあなたにとっては大きな成果です。

また、それぞれの人の特徴を把握できるというのも一応メリットですかね。
動きが大きいのか小さいのか、速いのかゆっくりなのか、硬いのか柔らかいのか……。
身体は小さいのに技が大きく見える、という人に「技を大きくするにはどうしたらいいのか」という疑問をぶつけてみても良さそうです。

将来の自分をイメージできる

同じ道場で稽古している限り、昇級・昇段審査はほぼ同じ内容で行われます。
なので、上級者たちが受けている審査は、あなたもいつか必ず同じ内容で受けることになるということです。

初心者の人がいきなり初段の審査を見ても遠すぎますが、五級や四級の審査を見て学ぶことはたくさんあるはずです。
「どんな技が審査に含まれているか」ということももちろん大事ですが、それは審査項目を見れば分りますよね。
それよりも意外と重要なのは、「どのレベルまで技ができるようになればいいか」ということだったりします。

五級の人と、三級の人と、初段の人では、同じ技でも明確に違います。
それは「人によって違う」ということだけではなくて、やはりそれまでに積み重ねてきた稽古量の違いによる「完成度」がはっきり表れます

「審査」と聞くとどうしても「ちゃんとできるようにならないと」という気持ちになりますよね。
僕もそうでした。
未完成の未熟な技を人前で披露するなんて恥ずかしい……。
そんな風に思っていたこともあります。
でも、そんなことは考える必要ありません。

なぜなら、その「未熟さ」も含めての昇級審査だから。
五級の人は五級なりにできる範囲でやればいいんです。
ちゃんとできなくても良い。形が崩れていても良い。
いきなり初段のような完成度を求めても無理な話ですからね。

他の人の審査を見ていれば、「○級の審査を受けるには、これくらいできるのが一つの基準なんだな」ということが分かります。
大体の目安があった方が、目標を定めやすいんじゃないでしょうか。
もちろんそれ以上のことができるに越したことはありませんが……。

将来的にどんなステップを踏んで昇級・昇段していくか、審査を見ていれば何となくイメージできるようになってくると思います。
決して他人事ではなく、「この審査をいつか自分も受けるのか……」という意識で見るようにしてくださいね。

審査のポイントが分かる

これは半分オマケみたいなものですが。
審査を見ていれば、その基準やポイントが分かるようになってきます

僕が通っている道場の場合、蹲踞や跪座をものすごく重視します。
五級や四級の審査では「そこしか見てないんじゃないか」というくらい見ています(^_^;)

あとは残心ですね。
いくら相手を投げることができたとしても、形が崩れていたり姿勢が悪ければ減点対象です。
その上で、級が上がれば技の正確性やスピードなどが徐々に重視されるようになってくるという感じですね。

もちろん「そこだけできるようになれば良い」ということではありません
僕の意識としては、むしろ日常の稽古に対する意味合いの方が強いです。
審査で重視しているということは、道場として「それをできるようになった方が合気道が上達する」と考えているということですからね。

日々の稽古を積み重ね、その成果を披露するのが昇級・昇段審査という場です。
「審査のために稽古する」のは本末転倒ですからね。
審査を一つの目標としつつ、そこで得た気付きや学びをそれぞれ持ち帰り、日々の稽古に精進しましょう。

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